揮発性有機溶剤抽出法を知ろう

本ページはプロモーションが含まれています。

アロマ

精油の表記をよく見てみると、略された表記がいくつかあります。
その中でもよく見たり聞いたりするのがアブソリュート(abs.)です。
これは一体何を意味しているのでしょうか。
せっかくの機会ですので、一緒に勉強していきましょう。

UnsplashNick Karvounisが撮影した写真


アブソリュートは冷浸法を工業的に簡単にしたもの

アブソリュートとは、水蒸気蒸留法で抽出することが出来ない原料を精油にしたときの総称(グループ)です。
当初は冷浸法(アンフルラージュ法)という伝統的な方法で製造されていました。
主に花弁の芳香成分を抽出するために行われていた製法です。
しかしこの冷浸法はとても手間がかかり、時間と人件費がかかるというデメリットがあるために現在はもうほとんど生産のために使われる方法ではありません。
近年は近代化が進んだうえに工程も簡略化することが出来たため、有機溶剤抽出法が主流になっています。





UnsplashKelly Sikkemaが撮影した写真


揮発性有機溶剤抽出法とは

高い温度で香りが壊れてしまう成分や不揮発性の重い分子、水に溶けやすい酸類が多い成分を持つ原料は、揮発性有機溶剤(石油エーテルやヘキサン、アルコールなど)を利用して低温抽出をします。
これを揮発性有機溶剤抽出法と呼んでいます。




有機溶剤抽出方法
①使用される原料に有機溶剤を加えて芳香成分を溶かし出す。
②有機溶剤を蒸発させて除去すると、コンクリートと呼ばれる芳香成分の塊が残る。
③このコンクリートにエタノールを加えて冷却し、不要な物質を取り除く。
④さらにワックスを除去する。

この製法で製造された精油は水蒸気蒸留法による精油よりも濃縮されているために華やかで濃厚な香りの精油が完成します。



原料の部位によって違う総称

有機溶剤抽出法で製造される原料は花だけではなく、樹脂果実種子根茎とさまざまなものがこの方法で抽出されています。
そしてその抽出される部位によって総称が違います。
精油のラベルの表記には英字(Abs.)などがそれぞれ表記されていますので、購入するときにはチェックしましょう。


アブソリュート
Abusolute(Abs.)
花(葉)ジャスミン・ローズ・ミモザ・ネロリ・チュベローズ・バイオレットリーフ・イランイランなど
レジノイド
Resinoid (Res.)
樹脂フランキンセンス・ベンゾイン・ミルラなど
オレオレジン
oleoresin
果実・種子・根茎オレンジ・グレープフルーツ・レモン・ベルガモットなど






有機溶剤によるメリットとデメリット

やはりどの抽出方法にもメリットとデメリットがあります。
ここでは有機溶剤で抽出する場合のメリットとデメリットを知っていきましょう。

メリット
・熱を利用して抽出しないためデリケートな植物にも使える方法。
・水蒸気蒸留法や圧搾法よりもはるかに濃縮された精油になる。
・また、他の抽出法で取り出すことの出来ない芳香成分を抽出することが出来る。

デメリット
・抽出しているときに有機溶剤が精油に残ってしまう場合もある。
・粘度があって扱いづらい。

いかがでしょうか。
デメリットにある項目ですが、本当に粘度が高いです。
しかし、そこに関しては精油のブランドやメーカーから『Abs.10%希釈』や『ホホバ5%希釈』など、ラベルに表記されてあるものがあります。
これは高価な精油を安く販売できるようにしたり、ドロっとした粘性の高い精油を使いやすくするためにあらかじめ希釈して販売されていたりするせものです。
こういったところも購入のときにはチェックしてください。


デメリットに関してなのですが、個人的に一言だけ言わせてください。
この『有機溶剤が精油の中に残ってしまう場合もある』という言い方なのですが、専門家によってはこの有機溶剤が残留していてはトリートメントでは使えないという方もいらっしゃいます。
しかしこれは比率を考慮すべきだと考えています。
なぜならば、多くのスキンケアやヘアケアにはアルコールなどを含んでおり、それらを私たちは使用しているからです。
また、この考え方は1950年代と言われているうえに現代の高レベルな化学使った精油だと考えると、アロマとして取り入れないのはもったいないのではないかと思います。



よくある質問

Q
ローズにもローズ・オットーとローズ・アブソリュートがありますが、この違いはなんですか。
A

これは抽出方法の違いです。
ローズ・オットー水蒸気蒸留法で得られた精油、ローズ・アブソリュート揮発性有機溶剤抽出法によって得られた精油の違いです。
抽出方法が違いますので香りに違いもあります。

사진: UnsplashZane Persaud



今回は有機溶剤抽出法を紹介しました。
個人的には冷浸法で製造された精油も香ってみたい気がしますが、高価すぎて手が出せなーい!
それでは。
皆さんの参考になりますように。






参考に書籍
『おもしろくて役にたつ 新しい アロマテラピー辞典』/木田順子
いちばん詳しくて、わかりやすい! アロマテラピーの教科書/和田文緒
アロマテラピー精油辞典/バーグ文子

タイトルとURLをコピーしました